[感想・解説]ウルトラセブン 第31話『悪魔の住む花』

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です。

今回は目に見えない程小さい怪獣が登場します! ウルトラ版ミクロの決死圏!!

第31話『悪魔の住む花』

登場怪獣:宇宙細菌 ダリー
登場メカ・兵器:ポインター


脚本:上原正三
監督:鈴木俊継
特殊技術:的場徹

放送日:1968年5月5日

あらすじ

友人らと花畑を訪れていた少女が空から落ちてきた銀色の花びらに口づけした直後に意識を失った。 少女は病院へ運び込まれたものの原因は全くの不明で、血小板が減少していることだけは確かであった。 その夜、意識不明の少女は何者かに操られる様にベッドを抜け出し、輸血用血液のある地下室へ侵入して探しに来た看護師とアマギを失神させる。 その後少女は病床へ戻りまた意識不明となった。 この不可解な行動は電子顕微鏡によって宇宙細菌ダリーが引き起こしたものと判明したが、現代医療では治療のすべがない。 そして治療法が見つからぬまま、日に日に少女は衰弱していくのだった。 しかし、ダンは唯一の治療法を知っていた。 自分がウルトラセブンとなりミクロ化することで少女の体内へ入り、直接ダリーを退治することだった。 しかし、セブンにとっても人体は未知の宇宙であり大きなリスクが伴うのだった。

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キャスト

  • 香織(松坂慶子):花畑に落ちてきた銀色の花びらに口づけした直後に昏倒する。花びらと思っていたものは宇宙細菌ダリーの卵で口から感染してしまい、意識不明の重体となる。
  • 高田医師(伊藤実):香の治療にあたる医師。香の特殊な血液型に適合するアマギに輸血を依頼する。
  • 北村博士(松尾文人):地球防衛軍の医師。電子顕微鏡でダリーを発見する。第31話のみ松尾文人が演じている。

感想・解説(※ネタバレあり)

 ウルトラ版ミクロの決死圏ともいえるエピソードでした。 眠れる若き松坂慶子さんの鼻の穴の中にミクロ化したウルトラセブンが入っていく画はなかなか面白いものがありました。 出てくるときに花の中に入っているセブンの映像も面白かったですねw しかし、セブンが鼻の穴に入ったり、毒ガスを吐くシーンをやっていた少女が後々大女優になるとは・・・。

体内の表現について

 このエピソードでのセブンの戦いは人体の中がメインになります。 なのでいつもとは全く違うセットになっていました。 赤を基調とした有機的な見た目の通路や球体がしきつめられた場所など色々な手法で体内を表現していました。 ダリーのいる場所では血管が壁面に再現され、青い液体が中を動いているのがわかります。 外の世界で医師が注射をするとその血管の色も変わるという演出がされていました。

 ダリーのいる場所に入る直前、どこからともなく泡が出てきてセブンを襲いますが、これは恐らくダリーからの攻撃ではなく免疫か何かを表現したかったんじゃないかと思います。 最後にセブンが泡でダリーを殺菌(?)していたので、泡は殺菌作用のあるもののメタファーなんじゃないかと思います。

どこかファンタジーの要素も感じられる

 先述の体内のセットには当然無機質なデザインのものがなく色彩にあふれたシーンになっているので、どこかファンタジーの様な雰囲気があります。 照明にしてもシャボン玉にしても現実離れした光景でちょっとゆめゆめしい感じがありました。 また香に噛まれたアマギが夜中無意識に連れ出された遊園地のシーンもファンタジーでしたね。 誰もいない遊園地で少女と二人メリーゴーランドに乗るウルトラ警備隊隊員・・・週刊誌がよろこびそうだな(;´∀`)

トリビア・小ネタ

  • 花畑のシーンは千葉県館山市の白浜フラワーパーク(※1)
  • 病院のシーンはロイヤル病院という実在の病院、メリーゴーランドのシーンは二子玉川園で撮影(※2)

出典

※1 洋泉社『別冊映画秘宝 ウルトラセブン研究読本
※2 小学館『ダンとアンヌとウルトラセブン: ~森次晃嗣・ひし美ゆり子 2人が語る見どころガイド~』P.69より

ウルトラセブンエピソード一覧

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