【前のエピソード】第5話『ペギラが来た!』

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!

極寒の南極基地に怪獣現る!!

ウルトラQ 第5話『ペギラが来た!』

作品情報

登場怪獣:冷凍怪獣ペギラ

脚本:山田正弘
監督:野長瀬三摩地
特殊技術:川上景司

放送日:1966年1月30日

キャスト

  • 万城目淳(佐原健二):星川航空のパイロット。正義感が強く人を助けるために命をかけることもある。
  • 久原羊子(田村奈巳):日本初の女性南極越冬隊員。一年前に行方不明になった野村隊員の婚約者だった。
  • 天田隊長(松本克平):南極越冬隊の隊長。久原のアイディアを採用しペギラを追い払うことに成功する。
  • 鈴木副隊長(黒木順):南極越冬隊の副隊長。基本的に懐疑的で万城目や久原の意見に対して皮肉で返している。

あらすじ

 万城目は一年前に南極基地で行方不明になった越冬隊の野村隊員の謎を追って船に揺られていた。 南極基地で越冬隊の天田隊長から野村の手帳を受け取った万城目がページを繰ると、そこにはペギラという文字が残されていた。

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感想(ネタバレあり)

 今回は冬の南極基地という閉じた環境の中でのエピソードでした。 ちょっとサスペンスっぽい演出があったり、ちゃんと伏線を張ったうえで怪獣退治の糸口を見つけたり、30分の短い時間の中に様々な要素を詰め込んだ娯楽作でした。

 劇中でサブローという犬が生き残っていましたが、これは1958年に南極に置き去りにされながらも一年間生き延びたタロとジロにあやかったものじゃないかと思います。

ウルトラシリーズ屈指の脱力系怪獣ペギラ

 今回の敵はペギラという怪獣です。 名前はペンギンっぽいのですが、顔はアザラシの様で蝙蝠みたいな羽がついているなんとも不思議なコンセプトの容姿をしています。 またその目は半分くらいしか開いておらずなんかすごく眠そう・・・笑 さらに巨大な怪獣であるにも関わらず弱点は何とコケ。 このコケを食べていた犬を3年間も避け続けていたというなんとも頼りない怪獣です。

 しかし、その能力はなかなか恐ろしいものになっています。 冷却光線で物体の温度を絶対零度近くまで下げることで無重力化現象を起こし、翼で突風を起こして建物や雪上車、人間などを軒並み吹き飛ばしてしまいます。

 ちなみにこの無重力化現象の元ネタは、かつてとあるソ連の科学者が重力は原子の核振動によるものとして、絶対零度まで温度を下げてこの振動を止めることで無重力にできると主張したためです。 どうやら当時からトンデモな主張として受け止められていたようですが、なぜかこのエピソードや1959年の特撮映画『宇宙大戦争』で取り上げられています。

 なお、ペギラについては結局南極に生えているコケから採取したペギミンHという物質を使った攻撃で撃退はしたものの、倒すことはできませんでした。 飛び去ったペギラは第14話『東京氷河期』にて再び登場します。

雪原の表現が見事なミニチュア

 今回は雪に閉ざされた南極基地が舞台なので雪原や氷河のシーンが多く出てきます。 その中でも雪上車が活動するシーンは精巧なミニチュアセットが組まれており、その雪や氷の表現が素晴らしいです。 1962年の映画『妖星ゴラス』でも南極でのジェットパイプ建設シーンで雪化粧をしたミニチュアが多く使われています。 そのノウハウが生かされているんでしょうね~(余談ですがゴラスに登場した怪獣マグマのスーツはウルトラQ第27話のトドラに改造されたそうです) 特に最後の砕氷船が港から出港するところなんかはよくできています!

キャストについて

 今回のヒロインは田村奈巳さん演じる久原隊員がヒロインとなっています。 田村さんは本当に美人ですね・・・最近の芸能人だと榮倉奈々さんにちょっと似ている気がします。 田村さんはウルトラQの他にも、ウルトラマンの35話では宇宙センターのオペレーターを演じ、ウルトラセブンの第26話『超兵器R1号』では宇宙生物学者を演じています。 やはりスマートな風貌から科学者の様な役柄が多かったのでしょうね。
 また、2022年公開の『シン・ウルトラマン』冒頭のペギラが登場するシーンで言及されている女性科学者はこの久原隊員ではないかと思います。

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