こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です。
今回はステーションV3のハードボイルドな男・クラタ隊長が初登場です!!
ウルトラセブン第13話『V3から来た男』
登場怪獣:アイロス星人
登場メカ・兵器:アイロス星人円盤、ステーションホーク1号、ウルトラホーク1号、2号、3号、ポインター、ウルトラガン
脚本:市川森一
監督:鈴木俊継
特殊技術:高野宏一
放送日:1967年12月24日
キャスト
- キリヤマ隊長(中山昭二):地球防衛軍のエースであるウルトラ警備隊の隊長。優しさと威厳をもって隊をまとめ上げている。『何っ!?』が口癖。
- モロボシ・ダン(森次晃嗣):ウルトラ警備隊の隊員。その正体はウルトラセブンである。ウルトラアイを用いて変身する。
- フルハシ隊員(石井伊吉):ウルトラ警備隊の隊員で地球防衛軍きっての肉体派。北海道出身。
- アマギ隊員(古谷敏):ウルトラ警備隊の隊員。名古屋出身。兵器開発に長けており、様々な武器を作り出す。爆弾にトラウマがある。
- ソガ隊員(阿知波信介):ウルトラ警備隊の隊員。九州出身。射撃の名手。ダンと行動を共にすることが多い。
- 友里アンヌ隊員(ひし美ゆり子):ウルトラ警備隊の隊員。隊の紅一点。普段はメディカルセンターに勤務している。
- クラタ(南廣):宇宙ステーションV3の隊長でキリヤマの同期。アイロス星人の襲撃を受けて地球へ不時着する。
あらすじ
謎の円盤が地球圏に襲来し地球防衛軍の宇宙ステーション・V3所属のステーションホーク隊が応戦する。 しかし、奮戦むなしくステーションホーク隊は全滅し、隊長のクラタが乗った機体も攻撃を受けて地球へと不時着する。 クラタ機は大気圏内で出迎えのウルトラホーク1号と合流することに成功するが、円盤の待ち伏せに遭いウルトラホークとクラタ機の両方が墜落してしまう。 クラタは乗機から脱出したが同乗していた部下は犠牲となり、一人だけで地球防衛軍極東基地へと帰還した。 士官学校の同期であるキリヤマはクラタとの束の間の再会を喜ぶが、フルハシとアマギが捕縛されていることが発覚しアイロス星人の求める固形燃料と交換に2人の救出を企図する。 しかし、部下を全滅させられたクラタは攻撃を主張し2人は対立してしまう。 キリヤマは地上はウルトラ警備隊の管轄であることを理由に救出を優先し、アイロス星人のもとへ固形燃料を届けるがそれはウルトラ警備隊を陥れるための罠であった。
<広告>感想・解説(ネタバレあり)
南廣さん演じるステーションV3のクラタ隊長初登場回でした。 人間関係の描写が随所に盛り込まれており、特にキリヤマとは士官学校時代の同期であることが言及されるだけでなく、以前からともに航空機で連携攻撃をしたことがあったことも示唆されます。 ここがのちの第35話『月世界の戦慄』で言及されるザンパ星人艦隊壊滅のエピソードにもつながっていくわけですね。
また、マナベ参謀とは過去に因縁があった様でクラタが『今度は月にでも飛ばしますか』と吐き捨てているところを見ると、もしかしたら宇宙ステーションV3への配属を決定したのはマナベ参謀だったのかもしれませんね~ その後エレベーター内でウルトラホーク格納庫のカギを渡すシーンはなかなかアツいドラマになっています。(そういえば先述の第35話では実際に月へ行ってますね!)
その他、ウルトラ警備隊員の間ではすでに名を知られた存在だったのか、出撃できず基地でソワソワと落ち着かないクラタに対して、アマギが『なんにしても我慢するのは体に悪いそうですよ』なんて言って出撃を促しているところを見ると、地球防衛軍内では結構人気のある人だったのかもしれません。
しかし、これだけ色々と人物描写が為されていながら、最後のシーンではキリヤマに『もう会えそうもないな』と通信で言っているところを見ると、もしかしたら当初は一回限り登場予定のキャラクターだったのではないでしょうか? その後人気が出たために再登場回がセッティングされたのかもしれません。 今回の第13話に加え、第35話、第48話、第49話の合計4エピソードに登場します。
また、帰ってきたウルトラマン 第18話『ウルトラセブン参上!』ではクラタにそっくりな梶キャプテンというキャラクターが登場します! 演じているのが同じ南廣さんで、MATの宇宙ステーションのリーダーであり、さらに隊長とも窮地の仲という設定まで引き継いでいます。 しかし、かなり悲劇的な展開となっているので、さすがにクラタ本人にするのは製作陣も気が引けたのかもしれませんね汗
特撮シーンはホークが多め
今回は今後セミレギュラーとなるクラタの紹介を兼ねてキリヤマとの友情を描いているため、2人が駆るホーク1号、3号のシーンや分離合体が可能なアイロス星人円盤の飛行シーン、冒頭のステーションホークのシーンなど航空機の飛行シーンが多く描かれています。
セブン対アイロス星人のシーンでは逆再生やスローモーションが使われており実験的な戦闘シーンとなっています。 しかし、これ以降逆再生はあまり見かけないので失敗だったのかな・・・?
最後は空戦と地上戦を交互に映し、スピード感のあるクライマックスとなっています。
余談ですが、一体目のユートムと遭遇した際、射撃の名手であるソガは一発目、二発目ともに人間で言ったら心臓に当たる部分に見事命中させているのに対し、アマギは一発目を外して二発目を頭部に当てています。 結果的にユートムの弱点が発覚することになりましたが、こういったところでもキャラ付けがされているのかなぁ、なんて想像しながら見ていました。
実は結構強敵だったアイロス星人
今回登場する怪獣はアイロス星人でしたが、パタパタと羽ばたく羽の様な部分がちょっとカワイイ印象すら抱かせます。 しかし、前のエピソードの『魔の山を飛べ』ではナースを引きちぎっていた筋肉自慢のセブンがアイロス星人の抱き着き攻撃に抵抗できませんでした。 さらにその抱き着き状態で電流を流すというやっかいな攻撃まで仕掛けてきます。 口から出す光線もかなり強力な様で、セブンをして山の陰に隠れさせるほどでした。 さらに回転することでアイスラッガーまではじき返すという攻守ともに高いの戦闘能力を見せつけていました。
小ネタ
- セブンの必殺技の一つ『ワイドショット』はこのエピソードで初めて使用している。
- 普段の南廣さんはお茶目な性格でキャストにお寿司をごちそうしてくれたそう。(※1)
それでは!!
出典
- ※1 小学館『ダンとアンヌとウルトラセブン: ~森次晃嗣・ひし美ゆり子 2人が語る見どころガイド~』P.32より