【前のエピソード】第12話『鳥を見た』

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!

今回は古代の巨大鳥がタイムスリップしてくるというお話です。

ウルトラQ 第12話『鳥を見た』

作品情報

登場怪獣:古代怪鳥ラルゲユウス

脚本:山田正弘
監督:中川晴之助
特殊技術:川上景司

放送日:1966年3月20日

キャスト

  • 万城目淳(佐原健二):星川航空のパイロット。正義感が強く人を助けるために命をかけることもある。
  • 江戸川由利子(桜井浩子):毎朝新報のカメラマン。上司から厚い信頼を置かれており、万城目とコンビを組んで事件を追う。
  • 戸川一平(西條康彦):星川航空の見習いパイロット。いつも万城目や由利子にからかわれている。
  • 一の谷博士(江川宇礼雄):万城目たちに協力している科学者。あらゆる分野の科学に精通している。
  • 三郎少年(津沢彰秀):孤島に一人で住む少年。まだ小鳥だったラルゲユウスを発見し、一緒に暮らしていた。

あらすじ

 動物園の動物たちが突如姿を消した。 何者かが逃がした形跡はなく、動物たちが入っていた檻はすべて内側から破られていた。 その晩檻の近くにいた飼育員はひん死の状態で発見され、『鳥を見た』という言葉を残して力尽きてしまう。 一方、ある漁村では1000年前の帆船が幽霊船となって突然姿を現した。 万城目たちがこの船に乗り込み調査すると、異国の言葉で書かれた航海日誌を発見する。 一の谷博士がこの日誌を解読していくと、やはり最後のページに『鳥を見た』と書かれていたのだった。

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感想(ネタバレあり)

 ちょっとホラーチックな場面と少年と鳥のふれあいを描いたメルヘンチックなシーンが交互に出てきます。

見事な特撮映像は『ラドン』からの引用

 成鳥となったラルゲユウスが上空を飛行し、その風圧で建物が崩壊していくシーンの特撮は非常によくできています。 それもそのはず、このシーンは東宝特撮の初期の代表作『空の大怪獣 ラドン』からの引用となっています。 屋根の瓦が吹き飛ぶところや路面電車がひっくりかえるところなど完成度が非常に高いことが見て取れます。 『空の大怪獣 ラドン』の公開は1956年なので『ウルトラQ』の放映時期(1966年)から10年近く前の作品ですが、見劣りしないどころか逆に注目を引くほどの出来栄えであることに驚かされます。 またどちらの作品も主演が佐原健二さんというのも面白いですね。

切ないラスト

 結局巨大な成鳥へと変貌したラルゲユウスが人間とともに住むことなどできるはずもなく、ラストで夕焼けに染まる大海原へと旅立っていきます。 砂浜から見送る三郎少年の姿は哀愁を誘いますね。 ずっと一人でっ暮らしてきたであろう孤独な少年がやっと友人を得たと思ったら、早すぎる別れが訪れる・・・。 その後彼はどのように生活していたのか気になるところですね。 ラストはギターの音色が寂し気ながらもどこか優しさを感じさせるBGMに載せてクレジットが流れて幕となります。 ラストにクレジットが流れるのはちょっと珍しいですね。 クレジットが終わるまでずっと夕焼けに立ちすくむ三郎少年の姿が胸を打ちます。

ガメラ 大怪獣空中決戦に影響を与えた?

 これはあくまでも私個人の推察なのですが、本エピソードは大ヒット特撮映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』にも影響を与えているんじゃないかと思います。 地方の村に響き渡る半鐘とそれを来て走る村人たちのシーンはギャオスから非難する村人たちのシーンとどこか似ています。 また古代というキーワードも共通しますし、『鳥を見た』というエピソード名にもなったセリフはガメラの『鳥や!』という漁師の無線通信と通ずるところがあります。 そして一番決め手に感じたのはラルゲユウスが急激に成長するシーンとギャオスが公園で巨大化するシーンの符号ですね。 もしかしたら影響を与えているのかもしれないなーと感じました(゚∀゚)

 なお後年の映画という点は『シン・ウルトラマン』の冒頭でもラルゲユウスへの言及があります。

それでは!!

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