こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です！
もの言わぬその怪獣は一体どこへ向かっているのか。
ネオ・ウルトラQ 第1話『クオ・ヴァディス』(2013年)
作品情報
登場怪獣：巡礼怪獣ニルワニエ
脚本：いながききよたか
監督：石井岳龍
放送日：2013年1月12日
キャスト
- 南風原仁(田辺誠一)：心理カウンセラー。怪獣や超常現象について冷静に分析する。
- 渡良瀬絵美子(高梨臨)：雑誌記者を務める。フットワークが軽くすぐ現場へ行き取材を行う。
- 白山正平(尾上寛之)：バー『トビラ』のマスター。直情的だが正義感がある。
- 屋島(島田雅彦)：南風原の恩師の大学教授。非常にマイペース。
- 丹下(辰巳蒼生)：准教授。屋島がことあるごとに南風原の名を出すため一方的にライバル視している。
- 小林達也(滝藤賢一)：南風原のカウンセリングを受けていた。家族を怪獣に奪われ強く憎んでいる。
あらすじ
太陽黒点の異常な拡大が観測されたころ、突然町に怪獣が出現する。 しかし、この怪獣は何も破壊することなくどこかを目指してひたすら歩き続ける不思議な怪獣であった。 無害と言えどもかつて怪獣に家族や財産を奪われたことがある人々はその怒りを怪獣にぶつけた。 それでもただ黙々と歩き続ける・・・。 この怪獣は一体どこへ向かっているのか。 そして何が目的なのか。
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感想(ネタバレあり)
ウルトラQのリメイクという位置づけであった『ウルトラQ dark fantasy』とは異なり、オリジナルのウルトラQの続編として企画されたテレビシリーズです。 この第1話では全体的に暗いトーンの映像になっており、ホラーテイストな造りになっています。 ただストーリー自体は怪獣が何か危害を加えたり、宇宙人が侵略する様なものではありませんでした。 このエピソードではニルワニエという怪獣がただただご神木を目指して町中を移動し、それを取り囲む人間たちの様子が主題といった感じでした。
『クオ・ヴァディス』というエピソード名は旧約聖書の『ヨハネによる福音書』にあるラテン語で、『どこに行くのか？』という意味だそうです。
ニルワニエは何がしたかったのか
見た目こそ禍々しいニルワニエですが、街を極力破壊しないようにただただ道を移動していくという不思議な怪獣でした。 劇中では過去に怪獣によって被害に遭った人々がニルワニエを他の暴力的な怪獣と同一視し、なんの被害ももたらしていないにも関わらず投石を行います。 またゴルフクラブで殴り掛かった暴徒がいましたが、この一撃で体の一部が剥がれ落ちたことからあまり強い怪獣ではないこともわかります。 あと一歩で目的地のご神木にたどり着くというところで警察の武装部隊の射撃によって崩れ落ちますが、なんとかご神木と融合を果たします。 ニルワニエはご神木と融合することで太陽黒点の拡大を鎮静化させる目的があったのです。
一方、怪獣を憎んでいた小林はどこから持ってきたのかショットガンをニルワニエに発砲しますが、ニルワニエがご神木と融合を果たすと亡くした家族の声を聞きます。 これは推測ですが、ニルワニエに本来亡くなった人間の声を伝えるような役割はないと思うので、これは憎んでいた怪獣がご神木と融合した際の神々しい光景を目にした小林が、怪獣に対する認識を改めて憎むことをやめたという心変わりのメタファーなのではないかと思います。
キャラクター名について
主要な登場人物たちの名前はオリジナルであるウルトラQの登場人物をもじったものになっているようです。 南風原仁はウルトラシリーズの脚本を多く担当し伝説的なエピソードを多数遺した金城哲夫さんの出身地である南風原(はえばる)に、万城目淳の下の名前をもじったものと思われます。 渡良瀬絵美子は江戸川由利子の江戸川と同じ利根川水系の渡良瀬川からとったものです。 白山正平は戸川一平から平の字を取っていますが、苗字の由来は不明です汗 屋島教授の屋島は一の谷博士の一の谷から源平合戦つながりでつけたものと推測できます。 本多助手にあたる丹下准教授についてはちょっとよくわかりませんが、検索した限りでは本多丹下成重からでしょうか？ ちょっとわからないです汗
それでは！！