[感想・解説]Xファイル シーズン2 第10話『レッド・ミュージアム』

Truth is out there!!

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!!

田舎の小さな町で大規模な人体実験が行われていた!!

  • 監督:ウィン・フェルプス
  • 脚本:クリス・カーター
  • 原題:『Red Museum』

おのまとぺ的評価

  • おススメ度 ★★★☆☆ 展開が複雑でちょっと取っ散らかった印象です ただ重要なお話
  • グロ度 ★★☆☆☆ 食肉加工くらいでそんなにグロはありません
  • 謎度 ★★☆☆☆ 筋書きはちゃんと理解できました
  • ホラー度 ★★★☆☆ 知らぬ間に実験台にされていたら怖い!
  • コミカル度 ★★☆☆☆ シリアスです ジョークが少し
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登場人物

  • フォックス・モルダー捜査官(デビッド・ドゥコブニー):FBIの特別捜査官。 局内では変人扱いされているが、非常に優秀な捜査官。
  • ダナ・スカリー捜査官(ジリアン・アンダーソン):FBIの特別捜査官。 医師の資格を持っている。 モルダーの相棒。
  • マゼロスキー保安官(スティーブ・イースティン):モルダーとスカリーを呼んだ地元の保安官。 リックの父親。
  • リチャード・オーディン(マーク・ロルストン):赤い記念館教団の教祖。
  • ベス・ケーン(ジリアン・バーバー):ゲイリーとスティーヴィーの母親。 かつて夫を精肉所の事故で亡くしている。
  • ゲイリー・ケーン(ボブ・フレイザー):誘拐の被害者。 失踪から12時間後、森の中から下着姿で見つかる。
  • ラーソン医師(不明)デルタグレンの医師で子供たちにビタミン剤を定期的に注射していた。 飛行機事故で死亡する。

あらすじ

ウィスコンシン州の畜産業で成り立つ小さな街・デルタグレンで奇妙な事件が頻発していた。 町のティーンエイジャーがこれまでに数人姿を消し、その後下着姿で徘徊しているところを発見されたというのだ。 さらに彼らは精神錯乱の状態で見つかっており、また背中には背中に『彼/彼女が証人だ』という謎のメッセージが書き込まれていた。 モルダーとスカリーは事件の背後でシンジケートの関わる大規模な人体実験が行われていることをつかむ。

 今回のエピソードは被害者が多く、またその周辺人物も含めて登場人物が多く、ストーリーも複雑になっていました。 冒頭で赤い記念館という教団の存在が紹介され、ウォークインというスピリチュアルな話まで披露されるので、最初はとてもミソロジーに属するようなエピソードには思えませんが、途中から一気にXファイルのストーリーの本筋につながっていきます。

被害者と犯人を整理してみる

このエピソードでは複数の事件が起こりましたので、それらの事件の被害者と犯人を整理してみたいと思います。

  • ゲイリー:ゲルトによって誘拐
  • ケイティ―(リックのガールフレンド);ゲルトによって誘拐
  • 成長ホルモンを打っていた男:クルー・カット・マンによって射殺
  • リック:ゲルトによって誘拐、クルー・カット・マンによって射殺
  • ラーソン医師:これについては推測ですが、すでに報酬を受け取っていたところを見るとシンジケートにとっては用済みとなっていた可能性があり、飛行機に細工をされて暗殺されたのかもしれません。
  • ベスの夫:こちらも推測にはなりますが、ゲイリーを他の医者に見せたがっていたことがベスから明かされていますので、事故で死亡したことになっていますが暗殺された可能性があります。

結局どういう事件だったかというと・・・

ここで一度事件の全容についてまとめてみたいと思います!!

 今回の事件を一言でいってしまうと『デルタグレンを舞台に行われていた人体実験を終了するため、証拠隠滅が行われた』ということになると思います。 この人体実験は、まず農場の牛に成長ホルモンと称して宇宙人の遺伝子を含む化合物を注射することで肉や牛乳を汚染し、それらの食肉と牛乳を摂取する一般市民に対して広範に宇宙人の遺伝子を導入することが一つの目的です。

 またラーソン医師が取り上げた特定の子供たちについては、食肉やミルクだけでなくさらにビタミン剤と称した化合物まで注射で投与していました。 これらの実験はおそらく人間とエイリアンのハイブリッドを作り出す必要があったシンジケートの指図によってラーソン医師が行っていたものだと思われます。 しかし、子供たちは軽い風邪すらひかなくなるという効果を発揮したものの、暴行事件を起こすなどモラルが低下するような副作用があったようです。 そのために中止となったのか、もしくは十分にサンプルがとれたのか実験は終了することとなり、実験を知るものと被験者を抹殺するためクルー・カット・マンが送り込まれたというのがことのあらましです。

 このようにまとめるとシンプルですが、そこにゲルトによる子供の誘拐と赤い記念館教団の存在があったためややこしくなっていました。

ミスリードを狙った描写

 ゲルト・トーマスは当初マジックミラーの裏からベスの下着姿を覗いており、視聴者はてっきりベス目当ての変態だと思い込まされます。 そして、その後さらに農場での成長ホルモン投与にも関わっていることが描写され、ひたすら怪しい人物として描かれます。 しかし、モルダーがベスの家の鏡を割って盗撮に使われていたビデオテープを調べると、彼が母親のベスではなく息子のゲイリーを狙っていた小児性愛者であることが発覚します。 さらには小児性愛者であるが故に町の子供たちがおかしくなったことを察知しており、またラーソン医師が化合物のせいで子供たちの人格が変わったと口にしていたことを聞いていました。 それを警告するために子供を誘拐し、薬物で錯乱状態にして背中に『彼/彼女が証人だ』と書いて開放するという行為に及んでいたのです。 警告の方法がイカれていますが、劇中もっとも真実に近づいていた人物ということになりますね!

 赤い記念館教団も登場当初からかなり怪しい存在として視聴者に認識されるよう演出されていました。 明らかに怪しく映るターバンに真っ白な装束、信者以外は入れない聖域など不審さと不穏さが醸し出されていました。 また街の住民との対立も描くことで、赤い記念館が町そのものに対して何かの恨みを抱いていてもおかしくないように思えます。

 視聴者をミスリードするためこれらの演出を入れたのだと思いますが、1話に収めるにはちょっと要素が多すぎた感じがします。 すこしごちゃごちゃした印象でしたね。

トリビア

  • モルダーとスカリーを牧草地へ案内した老人を演じたロバート・クロウジアは、シーズン3の『パイパー・マル』にも出演している。
  • substance・・・物質
  • pasture・・・牧草地
  • residual・・・残留物
  • corticosteroids・・・副腎皮質ホルモン
  • synthetic・・・合成

それでは!!

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