カポネを追い詰める男たち!『アンタッチャブル』(1987・米)

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!!

今回は禁酒法時代のシカゴを舞台にあのアル・カポネと財務省から派遣されたエリオット・ネスの戦いを描いた映画『アンタッチャブル』のレビューです!!

映画情報

  • 監督:ブライアン・デ・パルマ
  • 脚本:デヴィッド・マメット
  • 原作:エリオット・ネス『The Untouchables』
  • 音楽:エンニオ・モリコーネ
  • 配給:パラマウント映画
  • 上映時間:119分
  • 公開:1987年6月5日

あらすじ

禁酒法時代のシカゴ。 カナダ国境にほど近いこの街では、大物ギャングのアル・カポネがアルコールの密輸で莫大な利益を上げていた。 さらにカポネはその資金力を背景に政治家から警察まで支配し、その意に反するものには苛烈な制裁を行っていた。 市民の犠牲もいとわないその暴力的な姿勢にしびれを切らしたアメリカ政府は、財務省のエリオット・ネスを派遣し自体の収拾を図る。

しかし、警察内部のスパイによって最初の手入れは失敗に終わりネスは失意に暮れる。 そんなときにたまたま出会ったベテラン巡査のマローンの協力を得て、ネスは4人の特別チームを編成する。 4人はそれぞれの能力を活かし、郵便局の密造酒の取り締まりを皮切りに徐々にアル・カポネを追い詰めていく。 だが、カポネがぞの様な状況を静観するはずはなく、アンタッチャブルと呼ばれた4人にも危機が迫るのだった。

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感想・解説

信頼できる仲間と悪の町を裁きにかける!!

当時は禁酒法という世紀の悪法が施行されており、そこに付け込んで密造や密輸に手を染めるギャングたちが力を付けた時代でした。 とくにカナダ国境に近い大都市シカゴでは、容易に国境を越えてカナダ産ウイスキーを密輸することができたためアル・カポネの様な大物ギャングを生み出すにいたりました。 アル・カポネはかなり暴力的な方法で敵を粛清しており、このために最終的に政府からエリオットが派遣されてくることになります。 この部分については映画の中では冒頭の少女が爆死するというセンセーショナルなシーンに集約されています。

一方、主人公のエリオットは最初の手入れで大失敗を犯し新聞にはこてんぱんに書き立てられて失意に暮れますが、謹厳なベテラン巡査マローンとの出会いで立ち直り、仲間を増やして巨大な敵に立ち向かっていくというストーリーは胸がアツくなるものを感じますね! 一般的なギャングものの様な血で血を洗う抗争映画ではなく、王道の勧善懲悪ものです。

実力派の俳優陣

正直ストーリーに関しては非常にシンプルですが、その中で作品に厚みを持たせているのが俳優陣です。

まず主演のケビン・コスナー。

こんなにフェドーラ帽とロングコートが似合う人います?ってくらいカッコいいです。 また、賄賂を私に来た市議会議員に怒りながら封筒を突き返す激しさやプレッシャーの中で弱気になったりするエリオットの姿を好演しています。

続いて名優ショーン・コネリー。

歳は取っているものの体格がよく、また自分の信念の為に突き進む強さをもったマローン巡査を演じています。 エリオットの良き相談相手であり指導者でありまた友人である彼は、やさしさ、厳しさのどちらの側面も持っています。 この双方を表現して、さらに殴り合いや銃撃戦のシーンも見事に演じています。 この作品での演技が評価されアカデミー助演男優賞を受賞しています。 もっともアクションシーンに関しては元ジェームズ・ボンドですからお手のものだったのでしょうね!

続いては今回の敵役アル・カポネを演じたロバート・デニーロ。

あらためて特別説明するまでもないでしょう。 徹底的に研究して役作りをすることで知られる彼ですが、今回も観るものに『アル・カポネってこんな感じだったんだろうな』と思わせる説得力がありました。 ニッティからマローン殺害の報告を受けた時の表情の変化は必見です!

次にアル・カポネの部下のニッティを演じたビリー・ドラゴ。

その特徴的でクールな風貌からヒール役としてキャリアを積み上げた俳優さんですが、この作品で知名度が一気に上がったそうです。 見るからに冷酷そうな暗殺者を好演しています。 白スーツがめっちゃ似合う!!

最後に若い警官ジョージ・ストーンを演じたアンディ・ガルシア。

演技面をアピールできるほどのセリフはありませんでしたが、最後の大階段のシーンだけでもそのカッコよさが存分に伝わってきました。 その後『ゴッドファーザーPART3』や『オーシャンズシリーズ』への主演などキャリアを重ねていくことになりますが、この作品が注目されるきっかけとなったのも頷けますね。

音楽はエンニオ・モリコーネ

音楽はセルジオ・レオーネとのタッグで知られるイタリアの巨匠、エンニオ・モリコーネが担当しており印象に残るBGMが随所で流れます。 特に時折流れるハーモニカの曲は西部劇の傑作『ウエスタン』(1969・伊米)を彷彿とさせます。 言われてみればこの映画はよそ者のエリオットが現地の警官とマフィアのボスを倒すという、行ってしまえば西部劇に通底するテーマがあります。 そんな狙いもあって音楽にモリコーネをクレジットしたのかもしれません。 しかし、マカロニウエスタン作品の様にひたすら物悲し気な西部劇らしさ前回の音楽というわけではなく、20世紀前半のレトロなテイストと不世出の大物マフィアを追い詰める緊張感が織り込まれた独特の作品になっています。

随所にちりばめられたウィットの効いたセリフ

この映画の特徴の一つとしてちょっとクスッとくる様なウィットの効いたセリフが挙げられるかと思います。 主にネスが口にすることが多かったと思いますが、マローンの乱暴なやり方に異を唱えるカナダの騎兵隊長に『シカゴに来てみるんだな』と言い放ったり、ニッティを倒したあとの『車の中にいる』というセリフがお気に入りですw

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