[感想・解説]ウルトラセブン 第36話『必殺の0.1秒』

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!!

今回の主役はソガ隊員です! そしてソガ隊員のライバルが心の隙間を宇宙人に付け込まれます!!

第36話『必殺の0.1秒』

登場怪獣:ペガ星人
登場メカ・兵器:ポインター、S&W風リボルバー、ワルサーP38、ペガ星人円盤


脚本:山浦弘靖
監督:野長瀬三摩地
特殊技術:高野宏一

放送日:1968年6月9日

あらすじ

 ソガにライバル心を燃やす地球防衛軍のヒロタ隊員は射撃大会でソガを倒して優勝したいあまり、脳裏に響く謎の声の誘惑に乗ってしまう。 ヒロタは見事射撃大会で優勝を収めるものの、脳裏に響く声は見返りを要求し始める。 一方、地球防衛軍の秘密プロジェクトである人口太陽計画に携わっていた科学者がベルリンの空港で射殺される。 これを単なる殺人事件ではなく何らかの妨害工作であると考えた地球防衛軍は、来週来日する予定のプロジェクト最高責任者であるリヒター博士に護衛を付けることとした。 護衛として射撃大会で上位の成績を収めたソガとヒロタも選抜されることになるが、ヒロタに要求を突き付けていた謎の声は太陽系侵略を狙うペガ星人のもので、ヒロタはすでに彼らのスパイに成り下がっていた。 ヒロタは他の隊員の裏切りを装いリヒター博士を殺害し、さらにソガにも一撃を与える。 しかし、殺害されたリヒター博士は影武者であった。

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キャスト

  • ヒロタ隊員(大橋一元):地球防衛軍参謀本部付きのエリート隊員。射撃の名手。ソガに対して対抗心を燃やしている。
  • リヒター博士(ピエール・デューカス):人口太陽計画のために来日する。ウルトラ警備隊が護衛する。

感想・解説(※ネタバレあり)

 ソガ隊員のライバル ヒロタ隊員が登場し、ソガに対して対抗心を燃やし過ぎたが故にそこをペガ星人に付け込まれてしまいます。 このヒロタ隊員、性格にかなり難がありまして、登場して早々からウルトラ警備隊の基地を殺風景と揶揄したりクソ野郎っぷりをいかんなく見せつけてくれますw ソガは『あれでもいいやつなんだ』とフォローしますが、どうしたってそうは思えないんだなぁ(゜∀。) このあたりからソガとヒロタの因縁をにおわせてはいるんですが、いかんせん30分ドラマですから二人の関係を描くところまでは収まりきらず、ヒロタが徹頭徹尾ただのクズの様になってしまっているのが残念です・・・汗 たいていこういう洗脳ものって最後には洗脳が解けて正気にもどったりするものだと思うのですが、残念ながらヒロタ隊員はこっちには戻ってこれず精神はペガ星人に掌握されたまま最期を迎えました。 なのでラストシーンでソガ隊員が悲しそうに拳銃をヒロタの亡骸の上に置くのですが、イマイチ共感できず・・・。 阿知波信介さんの演技がすばらしかっただけに本当にもったいないと思いました。

 ただ、最初から強烈なライバル心をソガに抱いていたヒロタがペガ星人の力を借りて勝利しながら、最後にもう一度ソガに一騎討ちの戦いを挑むというストーリーは結構アツいものを感じますねぇ。 またソガ隊員の銃の構え方がカッコいいですが、これは射撃の名手という役をやるにあたっていつも持ち方を練習していた賜物の様です。(※1)

 今回の敵役のペガ星人は人口太陽計画を阻止するために地球にやってきて科学者を殺害していましたが、これは人口太陽が作られる位置はペガ星から地球へ来るときに邪魔になるらしく、そのために計画を粉砕しようとしていた様です。 そして彼らが地球に来るのは当然地球侵略のため・・・迷惑千万ですなぁ(;´∀`)

拳銃にこだわった回

 このエピソードでは冒頭の射撃大会のシーンから拳銃にこだわった演出になっています。 射撃大会は後年公開されるダーティハリー2を彷彿とさせる様な内容でした。 このシーンのアクションは白眉で、ショルダーホルスターに釣った拳銃をさっと抜いてマンターゲットや円盤を打ち抜くアクションは当時の男の子の心を大きくくすぐったのではないでしょうか?

 ソガが使用しているリボルバーはS&W M36の3インチモデルの様なフォルムですが、バレル下部にあるエジェクターロッドが収まるラグがないので、プロップ様に作られたオリジナル銃だと思われます。

 なお、劇中ではワルサーP38も使用されています。 これは当時放送されていた『0011ナポレオン・ソロ』に登場するピストルをモデルガン化したものです。 スコープやロングマガジン、ストックは劇中では登場しませんでしたが、ヒロタの車を狙撃する際ソガがロングバレルのついた本銃を使用し、撃った後にバレルを取り外す動作をします。 シビレル~(゚∀゚)

巨大怪獣はなし

今回巨大怪獣とセブンの戦いはありませんでした。 その代わり人間サイズのウルトラセブンがペガ星人の宇宙船に侵入します。 第1話でチブル星人の円盤に侵入したときは容赦なくアイスラッガーを投げつけたセブンですが、今回はどういうワケだか『自分の星へ帰れ』と2回警告します。 優しいんだなセブンは。 しかし、そんなセブンの好意を踏みにじったペガ星人はその場でやられてしまいます。 自業自得ですね(;´∀`)

トリビア・小ネタ

  • 野長瀬監督にとってはこのエピソードが最後のセブン作品となる
  • 最初の射撃大会の会場は八王子の御殿山にあったクレー射撃場(※2)

出典

※1 小学館『ダンとアンヌとウルトラセブン: ~森次晃嗣・ひし美ゆり子 2人が語る見どころガイド~』P.79より
※2 洋泉社『別冊映画秘宝 ウルトラセブン研究読本』P.180より

ウルトラセブンエピソード一覧

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2件のコメント

  1. あらすじの項目に、月世界の戦慄の内容が入ってしまってます。せっかくの大作、直されたほうが良いかと、お節介なコメント書かせて頂きました。

    1. hiryu_a77さん

      コメントありがとうございます!!
      本当ですね!全く気づきませんでした汗
      早速修正させていただきます!!
      ご指摘ありがとうございました!!

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