こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です。
夜空を飛ぶ謎の電車が人生に絶望した人々を別世界の理想郷へと連れて行く・・・。
ウルトラQ 第28話『あけてくれ!』
作品情報
脚本:小山内美江子
監督:円谷一
特殊技術:川上景司
放送日:1967年12月14日
キャスト
- 万城目淳(佐原健二):星川航空のパイロット。正義感が強く人を助けるために命をかけることもある。
- 江戸川由利子(桜井浩子):毎朝新報のカメラマン。上司から厚い信頼を置かれており、万城目とコンビを組んで事件を追う。
- 戸川一平(西條康彦):星川航空の見習いパイロット。いつも万城目や由利子にからかわれている。
- 一の谷博士(江川宇礼雄):万城目たちに協力している科学者。あらゆる分野の科学に精通している。
- 本多助手(岡部正):一の谷博士の助手。沢村に催眠術を掛ける。
- 沢村正吉(柳谷寛):妻子持ちのごく普通のサラリーマン。日常に嫌気がさしてどこかへ旅に出たいと願ったところ、知らぬ間に異次元列車に乗車してしまう。
- 沢村トミ子(東郷春子):沢村の妻。気の弱い沢村をいびり倒す。
- 友野健二(天本英世):SF作家。異次元の世界に住んでおり、時折現実世界へ原稿を送っている。
- 沢村の上司(佐田豊):沢村が務める会社の上司。夕方に出勤してきた沢村を叱責する。
- 松代(森今日子):友野家の家政婦。万城目たちが原稿の回収をしに来たと勘違いして迎え入れる。
- 千葉(草間璋夫):異次元列車の乗客。政治家らしく派閥争いに疲れていた。
- 婦人(東静子):異次元列車の乗客。友野の隣に座っていた。
- 車掌(堤康久):異次元列車の車掌。無札乗車だった沢村を友野のもとへ連れて行く。
あらすじ
万城目と由利子がデートとばかりに夜道に車を走らせていると、道路上に倒れ込んでいる男性を発見する。 二人はこの男性を江戸川博士のところへと連れて行こうと車に乗せるが、車が踏切で停車し電車が横切ると突如半狂乱で『あけてくれ!』と叫びながら線路内へ入っていこうとした。 間一髪のところで万城目が救い出し、江戸川博士の研究所で本多助手はこの男性に催眠術を掛けて倒れる前の記憶を引き出そうと試みる。 するとこの男性は見知らぬ電車に乗って異次元の理想郷へ行こうとしていたというのである。 そこに乗っていたというSF作家の友野健二をヒントに万城目と由利子が事件を追う。
感想・解説(ネタバレあり)
前話の『206便消滅す』に引き続いて乗り物&異次元をテーマにしたエピソードでしたが、そのストーリーは大分異なっています。 『206便消滅す』が殺人犯や怪獣が登場し、最後には万城目が操縦桿を握って燃料が切れかかるなどスリリングな展開になっていたのに対し、今回のエピソードはかなりサイケデリックな雰囲気に満ちています。 なお、ストーリーが難解かつ怪獣が出てこないので初回放送時はお蔵入りとなってしまいました。 たしかに言われてみれば時系列が入れ替わっていたり、主人公がつかれたオッサンだったり、天本英世さんの写真が怖かったりとなかなか子供向けとは言えない内容でしたね!笑 しかし、もともとトワイライトゾーンを参考にしていたことを考えると、スタッフの人達は本来こういったタイプのエピソードをやりたかったのかもしれませんね。
h4吹き出し(黒)
東大中退というインテリ俳優としての側面や無類のスペイン好きであること、さらには仮面ライダーで死神博士を演じたことなど様々な側面を持つ個性派俳優の天本さんですが、東宝の特撮やウルトラシリーズにも多く出演されています。 このエピソードでは自ら沢村に異次元列車について滔々と、そしてちょっと不気味に説明します。 電車の中での自信に満ち溢れた様子と、その後のシーンで出てくる現実に疲れ切りスランプを迎えたSF作家の様子ではまるで別人の様に演じ分けています。 さすがベテランの演技力でした。
それでは!!