[感想・解説]ウルトラセブン 第39話『セブン暗殺計画〔前篇〕』

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!!

劇中最強クラスの宇宙人 ガッツ星人によってウルトラセブンがピンチに追い込まれます!!

第39話『セブン暗殺計画〔前篇〕』

登場怪獣:アロン、ガッツ星人、ウインダム
登場メカ・兵器:ポインター、ウルトラホーク1号、3号、ウルトラガン、M3ハーフトラック、ガッツ星人円盤


脚本:藤川桂介
監督:飯島敏宏
特殊技術:高野宏一

放送日:1968年6月30日

あらすじ

 怪獣アロンと戦うウルトラセブン。 その姿を詳細に分析する謎の宇宙人がいた。 彼らはセブンの弱点を研究し、彼を倒すことで人類を屈服させて地球を征服する計画を立てていた。 ガッツ星人は執拗にダンの周りに現れ、なんとかセブンに変身させようとするが、罠だと看破したダンはなかなか変身しなかった。 しかし、ダンの乗るポインターが端に差し掛かったところで橋を爆破し、ポインターごと谷底へ転落させるとついにセブンに変身してしまう。 セブンはアイスラッガーやエメリウム光線、ワイドショットなどで攻撃するが、セブンを研究し尽くしていたガッツ星人には全く歯が立たなかった。 力尽きたセブンはガッツ星人によって張り付けにされてしまう。 ガッツ星人は夜明けとともにセブンを処刑すると人類に通告するのだった。

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キャスト(ゲストのみ)

  • タケナカ参謀(佐原健司):ガッツ星人がセブンを処刑して人類の意思をくじこうとしていることを見抜いた。

感想・解説(※ネタバレあり)

なかなかショッキングな展開の回でしたね・・・。 『ウルトラ警備隊西へ』前後篇2話編成の大作です! そういえば暗殺計画ってタイトルなのに思いっきり公開処刑しようとしてますね(;´∀`)

強敵ガッツ星人

 今回の敵はセブンでも最強クラスの敵であるガッツ星人です。 分身、瞬間移動、透明化とやっかいな能力を備えている上に、頭脳明晰でアロンを最初に送り込んでセブンの戦力をあらかじめ研究しておくという狡猾さを見せます。 登場して最初はウインダムに踏みつぶされる直前に消えてみたり、ウインダムの頭に乗っかってみたりとコミカルな戦いを見せますが、最後は円盤から攻撃をしかけウインダムは消滅してしまいます。 セブンも相手がヤバそうなヤツだとわかっててウインダムをだした感じがあったんですが・・・かわいそうなウインダム(´;ω;`)  

 2回目の戦いでダンがセブンに変身。 これを待っていたガッツ星人は幻影を使ってセブンの体力を消費させます。 セブンは序盤からアイスラッガー、エメリウム光線、ワイドショットと大技を連発し、ガッツ星人の術中へとはまっていきます。 シェイクハンド光線というここでしか仕様されなかった光線もはじき返されてしまいいよいよ窮地に陥ります。

 その後2体のガッツ星人に挟まれて蹴りまわされ、さらに2体から同時に光線を浴びせられて、ついに十字架に張り付けられてしまうというショッキングな戦いとなっています。 ガッツ星人の強敵っぷりをたっぷりと視聴者に見せつけて後篇へと続きます。 セブン散々な目にあってますね(;´∀`)

なんかアンヌがやたらカワイイ

 特撮界の伝説のヒロインとなっているアンヌは無論いつでも魅力的ですが、この回ではやたらと張り切っていて非常に可愛らしい行動をとります。 ダンと一緒にパトロールに出てガッツ星人に出くわした時にはビビッてポインターに転がり込み、手で目を覆ったと思ったら指の間から様子をうかがってみたり、『ダメダメ』を連発して一生懸命ダンと一緒に戦おうとしてみたり、アンヌの新しい側面がクローズアップされていた様に思います。 またラスト近くではセブンの身ばかり案じてダンをないがしろにするウルトラ警備隊員たちに怒りをぶつけるなどの描写もありました。

芸が細かい特撮

 前回の『勇気ある戦い』は円谷特撮の真骨頂というべき出来でしたが、このエピソードもなかなか芸が細かい造りになっています。 派手さについては先述の前話ほどではありませんが、ウインダムに踏みつぶされそうになっている小さいガッツ星人が動いていたり、ハーフトラックのガトリング部分が回転していたりミニチュアの作り込みは素晴らしいものがあります。 またハーフトラックについてはキャタピラ部分のアップが差し込まれるくらいキレイに作られています。 ただ、十字架に張り付けにされたセブンについてはちょっと手足の長さがおかしい気がしますね汗

面白い視覚効果

 ガッツ星人が現れては消えたり、分身したりと見ていて飽きの来ない視覚効果がふんだんに盛り込まれています。 特にアイスラッガーを交わした時の分身なんかはスピーディーでバルタン星人の時の効果とはまた違った印象があります。 その他、光線技を食らうとガッツ星人の全身が光ったり、力尽きたセブンに向かって透明な十字架が飛んでくるところなども新鮮なビジュアルでした。 冒頭のアロンとセブンの戦いも色彩が無い映像で、画面を高速で回転させて場面を切り替えるなど工夫が凝らされています。

トリビア・小ネタ

  • 病院の外のシーンは横浜市にある保土ヶ谷カントリークラブが使用された(※1)
  • 片手だけが異様に大きいクレージーゴンのデザインは飯島監督が昔見た片方のはさみだけ大きいザリガニから着想を得ている(※1)

出典

※1 洋泉社『別冊映画秘宝 ウルトラセブン研究読本』P.184より

ウルトラセブンエピソード一覧

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