仲間を救え!決死の伝令!!『1917 命をかけた伝令』

こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!!

今回は第一次世界大戦を舞台にした映画『1917 命を懸けた伝令』のレビューです!!

(C)2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

戦争映画といえば『プライベートライアン』を筆頭に『シン・レッドライン』『スターリングラード』、古くは『史上最大の作戦』『大脱走』『遠すぎた橋』など第二次世界大戦を舞台にしたものが多く製作されてきました。 またここ数年は『アメリカンスナイパー』や『ACT OF VALOR』などリアリティ志向の現代戦映画も多く見られました。

一方、本作はタイトルが示す通り舞台は1917年、第一次世界大戦です。 第一次世界大戦の映画といえば『西部戦線異状なし』という金字塔的な映画がありますが、本作はまさにその西部戦線を舞台にイギリス側の兵士を主人公としています。 なんとサム・メンデス監督のお祖父さんがイギリス兵として従軍していたそうで、本人やその仲間たちから聞いたエピソードをもとに作られているんだそうです。 

あらすじとしては、イギリス軍の兵士二人が危険な前線を超えて、壊滅の危機にある味方部隊に突撃中止の命令を命がけで伝えるというものです。 少数で前線を抜けていくというあたり、ちょっとプライベートライアンに似ているところがあるかもしれません。

主人公のウィリアムは同僚のトムとともにイギリスとドイツの前線に挟まれた無人地帯の先にいるデヴォンシャー連隊へ伝令へ赴きます。 このデヴォンシャー連隊は退却するドイツ軍に向けて明朝突撃する予定でしたが、実はこのドイツ軍の退却行動は戦略的なものでイギリス軍を罠にはめるための陽動でした。 この作戦をイギリス軍の司令部は航空偵察で看破しますが、デヴォンシャー連隊との通信に使う電話線が切断されているために伝令で伝えるしかなかったのです。

無人地帯というと安全そうに思えますが、実際には両軍に挟まれているため誰も入れないだけでメチャクチャ危険な場所です。 映画でも死体がそこかしこに見られます。 目標を達成するためにはかなりの勇敢さが必要だったことは間違いないでしょう。

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この映画の最大の特徴は何といっても全編ワンカットで造られているところですね! 広大な平野で行われる野戦シーンから狭苦しい地下通路のシーン、闇夜に溶ける町のシーンまですべての場面がつながっています。 様は観客は主人公と同じ時間を過ごしているわけです。 無論2時間の映画の中で一晩を明かしていますのでリアルな時間とはズレていますが、主人公と同じタイムラインに入り込むことで、主人公が緊張するときは観客も手に汗を握り、安堵しているときはホッとため息がでるという様に感情がシンクロします。

しかし、この映画は一発で撮っているワケではなくいくつものカットをつなぎ合わせて作られています。 これにはレンダリングやアニメーションの最新の技術が惜しみなく投入されたそうです。 この作品はIMAX規格で製作されているので、非常に細かいところまで観客に見えてしまいます。 そのためにどんな些細な粗も出ないよう編集には相当神経を使う必要があったんだとか。

またシーンごとに舞台の広さや狭さなど観客に感じて欲しいところが違うため、どのタイミングで登場人物にカメラを寄せてどこで引くのかなど、カメラワークについてはサム・メンデス監督と撮影監督のロジャー・ディーキンスでかなり知恵を絞ったそうです。 監督の意向としてただただは主人公の背中を移す様な映画にはしたくなかったそうで、作中あらゆるシーンで臨場感を感じられる様になっています。 さっきまでだだっ広い平野の塹壕にいたのに、今は狭くて窮屈な地下道にいる。 こんな映画をワンカットで撮ったらワケの分からないことになりそうですが、本作は本当にそこにいるかの様な臨場感を体験できます。

とくに白眉なのはドイツ軍の戦闘機が墜落してくるシーンで正直どうやってワンカットの中に押し込んだのかわからないほどよくできています。 また、途中で赤ん坊が登場するのですが、ホンモノの赤ん坊が撮影に参加しているので実際にカメラを回してみるまでどんな演技をするかわからなかったそうです。 しかし、2テイク目で赤ん坊が自然に主人公の指を握ってくれたそうで、劇中であたたかな人間性を感じられる名シーンに仕上がっています。

卓越したアイディアと最新の技術、そして幸運でこの映画は出来ているといえるかもしれません。

全編ワンカットという戦争映画としては斬新な造りですが、迫力のある映像が盛沢山で間違いなく楽しめる映画です。 ぜひご覧くださいね!!

それでは!!

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